青春はチョコレートの味がした
「狼谷くん!」
授業が終わるとすぐクラスメイトに声をかけられた。
内容はまぁありきたりな感じで
なんで転校してきたのか、とか
何が好きなのか、とか
部活は決めてたのか、とか
そういう質問だった。
俺は全ての質問に丁寧にかつ真面目に答えたつもりなのだが何故か「狼谷っておもしれえな!」と言われたりとなんだか不思議な感じがした。
そんな俺おもれーかな?
その後もいっぱい話しかけられて正直クラスに馴染めるか多少の心配があった俺としては大いに助かった。
転校してから約2週間後奇妙な噂を耳にした
「死神?誰が?」
「だ〜か〜ら〜!陰塚優だよ!陰塚優!」
現在昼休み。
俺は転校してから一緒につるむようになった「三木直哉(みきなおや)」こと「ミッキー」とそれから
「まじで!死神かよ!やっべーじゃん!!」
と話す「河喜多良(かわきたりょう)」こと「リョッチ」
そして
「いやいやないでしょ、死神とかいるかよ」
とふたりを否定する「榛名和也(はるなかずや)」こと「はるかず」
この3人と昼ごはんを食べていた。
「いや!やつは間違いなく死神だって!考えてもみろよ?昼休みという学生にとって貴重な時間のほとんどを寝て過ごしてんだぜ?」
まあ確かに俺はここに来てから陰塚が昼ごはんを食べてるのを見たことがない。それに休み時間もいつも伏せて寝ている。
「あのなぁ…何でそんだけで死神になるんだよ」
「そんだけじゃねーよ!いいかよく聞けオカルトオタク!実際に現場を見たやつがいんだよ」
オカルトオタクじゃねーよアホ、といいながらはるかずの箸がミッキーの卵焼きをさらっていく。
「現場って??」
気になって俺が聞くと
「おーそれがな、ここだけの話、俺の後輩のやつがヘッドホンつけたチビが公園で穴みたいなのを掘ってるのを見たらしくてな、気になってそのチビが行ったあとにそこへ近ずいたんだ、そしたら……」
ごくん。
「あったんだよ、血痕が…!!」
まじ?
「そのチビって本当に陰塚なのか?」
とリョッチが聞く。
「あぁ入学式んとき撮った集合写真と照らし合わせたから間違いねぇ!」
「ひぇぇかわいい顔してやるねぇー!」
リョッチと話ながらミッキーがはるかずのエビフライにかぶりついた。
「あぁ!?俺のエビが!!」
はるかずが悲痛の叫びをあげる。
「で、お前はどう思う?」
ミッキーが俺に話しかける。
「死神かぁ〜ちょっと信じらんないかな」
と、ふとある事を思い出す。
「てか俺の席なんか甘い匂いしねぇ?」
「むっ、随分と話をそらしたな!…けどもいいだろう。答えてあげよう!その正体は…」
「チョコレートだ」
「そうそうチョコレート…って俺がいいたかったのに!!」
はるかずの小さな復讐(?)に合いミッキーがちぇとつぶやく。
「チョコレート?の、匂いがなんですんだ?」
俺が聞くと今度はリョッチが答えてくれた。
「チョコは陰塚が持ってきてんだよ」
え?何で?
「何で?って…食うためしかなくね?」
はぁ…俺が聞いてんのはそういうことじゃないんだけどな…。
けど結局好きなんじゃね?という結論に落ち着いた。
死神の話題も掘り返すほどのものではなかったらしく、またいつものくだらない会話へと戻っていった。
甘い匂いを漂わせている空間だけがざわついている教室のなかで唯一静かなときが流れていた。
授業が終わるとすぐクラスメイトに声をかけられた。
内容はまぁありきたりな感じで
なんで転校してきたのか、とか
何が好きなのか、とか
部活は決めてたのか、とか
そういう質問だった。
俺は全ての質問に丁寧にかつ真面目に答えたつもりなのだが何故か「狼谷っておもしれえな!」と言われたりとなんだか不思議な感じがした。
そんな俺おもれーかな?
その後もいっぱい話しかけられて正直クラスに馴染めるか多少の心配があった俺としては大いに助かった。
転校してから約2週間後奇妙な噂を耳にした
「死神?誰が?」
「だ〜か〜ら〜!陰塚優だよ!陰塚優!」
現在昼休み。
俺は転校してから一緒につるむようになった「三木直哉(みきなおや)」こと「ミッキー」とそれから
「まじで!死神かよ!やっべーじゃん!!」
と話す「河喜多良(かわきたりょう)」こと「リョッチ」
そして
「いやいやないでしょ、死神とかいるかよ」
とふたりを否定する「榛名和也(はるなかずや)」こと「はるかず」
この3人と昼ごはんを食べていた。
「いや!やつは間違いなく死神だって!考えてもみろよ?昼休みという学生にとって貴重な時間のほとんどを寝て過ごしてんだぜ?」
まあ確かに俺はここに来てから陰塚が昼ごはんを食べてるのを見たことがない。それに休み時間もいつも伏せて寝ている。
「あのなぁ…何でそんだけで死神になるんだよ」
「そんだけじゃねーよ!いいかよく聞けオカルトオタク!実際に現場を見たやつがいんだよ」
オカルトオタクじゃねーよアホ、といいながらはるかずの箸がミッキーの卵焼きをさらっていく。
「現場って??」
気になって俺が聞くと
「おーそれがな、ここだけの話、俺の後輩のやつがヘッドホンつけたチビが公園で穴みたいなのを掘ってるのを見たらしくてな、気になってそのチビが行ったあとにそこへ近ずいたんだ、そしたら……」
ごくん。
「あったんだよ、血痕が…!!」
まじ?
「そのチビって本当に陰塚なのか?」
とリョッチが聞く。
「あぁ入学式んとき撮った集合写真と照らし合わせたから間違いねぇ!」
「ひぇぇかわいい顔してやるねぇー!」
リョッチと話ながらミッキーがはるかずのエビフライにかぶりついた。
「あぁ!?俺のエビが!!」
はるかずが悲痛の叫びをあげる。
「で、お前はどう思う?」
ミッキーが俺に話しかける。
「死神かぁ〜ちょっと信じらんないかな」
と、ふとある事を思い出す。
「てか俺の席なんか甘い匂いしねぇ?」
「むっ、随分と話をそらしたな!…けどもいいだろう。答えてあげよう!その正体は…」
「チョコレートだ」
「そうそうチョコレート…って俺がいいたかったのに!!」
はるかずの小さな復讐(?)に合いミッキーがちぇとつぶやく。
「チョコレート?の、匂いがなんですんだ?」
俺が聞くと今度はリョッチが答えてくれた。
「チョコは陰塚が持ってきてんだよ」
え?何で?
「何で?って…食うためしかなくね?」
はぁ…俺が聞いてんのはそういうことじゃないんだけどな…。
けど結局好きなんじゃね?という結論に落ち着いた。
死神の話題も掘り返すほどのものではなかったらしく、またいつものくだらない会話へと戻っていった。
甘い匂いを漂わせている空間だけがざわついている教室のなかで唯一静かなときが流れていた。