きっとこの輝きは消えないでしょう。
エピローグ
かつて宝石の国と呼ばせていた王国ジュエレイド。
そこには心臓が宝石で出来た存在がいるという伝説が、あった。
今や、その存在は輝きを取り戻し、普通の心臓に変わったのだとか。
そんなありもしない噂が巷に広がり、さらに国を渡って、海を越えて、語り継がれている。
そして王国ジュエレイドにも、以前のような輝きを取り戻したことで、また活気を呼び起こしている。
平和な日々が続き、
今日も輝きに満ちた笑顔でいる一人の少年。
その隣には、消えた少女と称された少女がいた。
少年は少女に何かを告げると、
少女はなんとも女らしいとは言えないほどの力でパンチを繰り返した。
あらあら。
そんなことしては少年が可哀想だよ?
泣いてしまうかもしれない。
いかにも弱そうな少年だから。
しかし、少年は笑っていた。
その笑顔はとてもきらめいている。
つられて笑う太陽も負けない輝きだ。
なんだかこっちまで笑顔になりそうだ。
『宝石心臓』
ある使命を果たせば消える、とあるがそれは違う。
『消える』のではない。
それは、あの少年を見れば分かることさ。
それが、本来の意味ってことを──。
『とぱずー』
『?』
『わたしたちはなれても、ずっと』
『ずっと?』
『おともだち、だからね!』
──fine.