再会からそれは始まった。
どうしてこの人はいつも唐突なんだろう。
私は立ち止まる。
アメリカって?なんで私?Why?????
私英語なんて喋れませんけれども?
「私、そういう南くんの思い付きで言うこととかやることにもうウンザリなんだけど!」
私は、頭にきて怒りながら南くんを見上げて声をあげる。
「・・・・・・。」
相変わらず、彼は無表情で冷静に私を見下ろしている。
「南くんのそういうところ、大っ嫌い!自分の事しか考えていないで、私の事なんか、私の気持ちなんか、なんにもわかってないじゃない!」
「・・・・・・。」
「それにそれに、それは、松山さんに言うべき言葉じゃないの!?」
「はあ?」
今度は、南くんが眉間にしわを寄せて声をあらげて聞き返す。
「だって、南くん、松山さんいないと仕事できないでしょ?」
「まあ、それはそうだけれども。」
「女の人のデートのスケジュール管理までしてくれる秘書なんて他にいませんから!」
南くんは、一瞬怒った顔をして
「あいつも結構なおしゃべりだな。」
と呟く。
意味わからないし。
この人の考えている事って本当によくわからない。
私をペットみたいに考えているのかしら。
いつまでこんな人に振り回されなきゃならないんだろう。
悔しくて涙が出そうになる。