再会からそれは始まった。
番外編
「う・・・・ん・・・。」
俺は、ゆっくりと目をあける。
横で、花が幸せそうにすーすー寝息をたてて眠っている。
花の狭いシングルベットで俺たちは体を寄せ合うようにして眠っていた。
昨晩の事を思い出す。
こいつ、またもや俺がシャワーを浴びている間に、眠りこけてしまったのだ。
というわけで、せっかく気分は盛り上がっていたというのに、昨晩も俺は生殺し状態でこのざまだ。
大きくため息をついて、頭に手をやる。
そして、そっと俺の胸に顔をうずめるようにして縮こまって眠っている花を見やる。
まあ、無理もないか。
ここ数日も納品だなんだと言って、遅く帰って来てたし寝不足だったんだろう。
起こさないように、そっとベッドを出ようとして、自分のシャツがぴんっと引っ張られている事に気が付いて振り向く。
花が眠い目をこすって、俺のシャツを引っ張っている。
「おはよ。」
「・・・・・・。」
俺は、ベットに座りなおして花の頬に手をやって触れる。
ゆっくり花は起き上がる。
「ごめん。昨日、私寝ちゃった。」
「ああ。もうがっかり。」
俺は苦笑いする。
「私もがっかり。」
花は笑う。