再会からそれは始まった。
南くんの突飛な行動。よく言えば迅速な行動力には、私もだいぶ慣れた。
ホテルをチェックアウトした後、南くんは思い出したように電話をかける。
「所長、今日ゴルフの練習場に行かれますか? ええ。・・・・ちょうどよかった。 私も行きます。お話があるんです。」
そう切って、南くんはニヤッと笑って私を見下ろす。
「所長って?うちの?」
「そうだよ。時々、一緒に練習場で会うんだ。そこで、ごはん食べよう。なかなか美味しいよ。」
「へえ。そうだったんだ。」
「あ、車で行こう。」
南くんは思いついたようにそう言ってエレベーターのボタンを押す。
「話って?なに?」
「・・・・・・・。」
南くんは、無言で私の手をひいてエレベーターで地下の駐車場まで降りる。
南くんのBMWで、首都高を走る。
そこから眺めるB.C.Squareのビルは、快晴の秋空の下でまた違う様相を見せている。
着いた先は、東京の郊外にある高級ゴルフ練習場だった。
ゴルフもするなんてなあ。
本当に南くんの事では知らない事ばっかりだな。
この人はいくつの引き出しを持っているんだろう?
素振りをする手を止めて
「花。お前はなんでこんなとこにいるんだ?」
新崎所長は、あっけにとられて南くんと私の顔を交互に見る。
ゴルフ場のカフェテラスで、ブランチを頼む。
私は、もくもくとコブサラダのホットサンドを無言で食べる。
おいしい・・・。
新崎所長は、南くんの話にそれこそ卒倒寸前で椅子から転げ落ちそうになるくらい仰天する。
この反応、想像してたから、気が進まなかったんだよね。
「しかしね、南さん。こいつのどこがいいの?」
まだ信じられないという顔で聞く。
「そう言うと思いましたよ。」
私は、ため息をついてオレンジのフレッシュジュースを飲む。
外のグリーンが気持ちいい。もうちょっと秋が深まるとここの景色も変わっていくのかな。
南くんは、ただ笑っているだけ。
「二人は、結婚するっていうこと?」
所長はまだ首を振りながら信じられんという仕草をしている。
「ああ、その手もありましたね。」
南くんがふいにそんな事を言う。
その手ってなによ?
私は、南くんをにらみつけて目で訴える。
「それこそ、お前はアメリカに行って何をするんだ?
おまえからデザインの仕事をとったらなんにも残らないだろ?
おまえがただの主婦なんて笑っちゃうね。
だからといって、結婚しないならただの役に立たないガサツな酒癖の悪いアラサーだ。」
「うっ。ごもっとも。」
そう、それなんだよね。その通り。
私は大きくため息をつく。
ホテルをチェックアウトした後、南くんは思い出したように電話をかける。
「所長、今日ゴルフの練習場に行かれますか? ええ。・・・・ちょうどよかった。 私も行きます。お話があるんです。」
そう切って、南くんはニヤッと笑って私を見下ろす。
「所長って?うちの?」
「そうだよ。時々、一緒に練習場で会うんだ。そこで、ごはん食べよう。なかなか美味しいよ。」
「へえ。そうだったんだ。」
「あ、車で行こう。」
南くんは思いついたようにそう言ってエレベーターのボタンを押す。
「話って?なに?」
「・・・・・・・。」
南くんは、無言で私の手をひいてエレベーターで地下の駐車場まで降りる。
南くんのBMWで、首都高を走る。
そこから眺めるB.C.Squareのビルは、快晴の秋空の下でまた違う様相を見せている。
着いた先は、東京の郊外にある高級ゴルフ練習場だった。
ゴルフもするなんてなあ。
本当に南くんの事では知らない事ばっかりだな。
この人はいくつの引き出しを持っているんだろう?
素振りをする手を止めて
「花。お前はなんでこんなとこにいるんだ?」
新崎所長は、あっけにとられて南くんと私の顔を交互に見る。
ゴルフ場のカフェテラスで、ブランチを頼む。
私は、もくもくとコブサラダのホットサンドを無言で食べる。
おいしい・・・。
新崎所長は、南くんの話にそれこそ卒倒寸前で椅子から転げ落ちそうになるくらい仰天する。
この反応、想像してたから、気が進まなかったんだよね。
「しかしね、南さん。こいつのどこがいいの?」
まだ信じられないという顔で聞く。
「そう言うと思いましたよ。」
私は、ため息をついてオレンジのフレッシュジュースを飲む。
外のグリーンが気持ちいい。もうちょっと秋が深まるとここの景色も変わっていくのかな。
南くんは、ただ笑っているだけ。
「二人は、結婚するっていうこと?」
所長はまだ首を振りながら信じられんという仕草をしている。
「ああ、その手もありましたね。」
南くんがふいにそんな事を言う。
その手ってなによ?
私は、南くんをにらみつけて目で訴える。
「それこそ、お前はアメリカに行って何をするんだ?
おまえからデザインの仕事をとったらなんにも残らないだろ?
おまえがただの主婦なんて笑っちゃうね。
だからといって、結婚しないならただの役に立たないガサツな酒癖の悪いアラサーだ。」
「うっ。ごもっとも。」
そう、それなんだよね。その通り。
私は大きくため息をつく。