冷徹副社長と甘やかし同棲生活
 
「じゃあ、僕はそろそろ行くね! また遊びに来るから」

「ああ、気をつけてな」


 葵衣くんは、何もなかったかのように、無邪気な笑顔で帰っていった。

 頭のなかでは、何度も彼の言葉がリピートされる。見た目と雰囲気が女の子みたいだったからか、初対面なのに人見知りせず話せた。

 女友達が増えたみたいで楽しかったけど、油断していたかもしれない。


「おい、ぼーっと突っ立ってどうした?」

「いえ、何でもないです」


 

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