冷徹副社長と甘やかし同棲生活

 テーブルの上には季節のメニューがおかれている。


「スパークリングワインは飲めるか?」

「はい、大丈夫です」

「料理は俺が適当に頼もうと思うが、何か食べたいものはあるか?」

「椿さんにお任せします」

「わかった。俺のおすすめを食わせてやる」


 椿さんは店員を呼ぶと、スパークリングワインとカルパッチョ、ピザなどを注文した。
 すぐにスパークリングワインが運ばれ、予め置かれていたフルートグラスに注がれる。

 グラス内に立ち上がる細かな泡は、どこか幻想的できれいだった。


「まずは乾杯しよう」

「はい」

 二つのグラスを合わせて、カチンと音を鳴らせた。
 スパークリングワインを口に含むと、ほどよい酸味が口の中に広がる。

 
< 145 / 321 >

この作品をシェア

pagetop