冷徹副社長と甘やかし同棲生活
「大変申し訳ありません。私の力が及ばず……」
部長は何度も何度も頭を下げて謝っていた。
部長は白髪混じりのメタボ体型で、恐らく四十は越えているだろう。副社長の年齢は知らないけれど、彼より年上なのは間違いない。
いつもは偉そうに、椅子にふんぞり返って座っている姿からは想像もつかない。
「トレンドは日に日に変わっていくものだ。向上心を忘れるな。常に勉強し続けろ。そうでなければ、膨大な人件費が無駄になる。会社の利益にならないものは切り捨てる、覚えておけ」
「はいぃ……! 二度とこのようなことがないようにいたします!」
頭を下げ続ける部長に背を向け、副社長ご一行はオフィスを後にした。