冷徹副社長と甘やかし同棲生活
 
「そうなんだ。っていうか、お弁当作ってきてるの? 家庭的だねー」

「ただの残り物ですよ」

「いいなあ、俺もカッシーの手作り弁当食べたいなぁ……」

「では、明日多めに持ってきますよ。一緒に食べましょう」


 そう返すと、菅野さんはガッツポーズをして喜んでいた。いくら何でも大げさだと思う。


「本当にいいの? ありがとー!」

「いえいえ、日ごろのお礼です」


 菅野さんには毎日お世話になっているから、お礼がしたいとは思っていた。
 中垣さんに裏でぼろくそ言われていたこともあって、余計に親切にしてあげたくなった。

 今日は夕食を多めに作って、タッパーに入れて持っていくことにしよう。

 
< 211 / 321 >

この作品をシェア

pagetop