冷徹副社長と甘やかし同棲生活
「そうですか。私は……」
一旦話すのをやめて、ゆっくりと息を吐いた。
そして、椿さんの目を見てにっこりとほほ笑む。
「私は、どんな答えでも、椿さんを応援しますから」
「ありがとう。柏木は、俺にはもったいないくらいの恋人だよ」
その言葉が、私にはもったいないと思った。
本音をいえば、傍にいてほしい。実家に戻ってほしくない。
ただ、葵衣くんの受け売りで、真似をしているだけ。
それでも、私は決めたのだ。
好きな人の背中を押してあげたい。
どんな結果でも、笑って受け入れようと。