冷徹副社長と甘やかし同棲生活
「驚くことか? 住み込みで働いている家政婦はたくさんいるだろう」
「いや、そうかもしれませんけど、でも、そんな大それたこと……!」
変な想像をしているわけではないのに、勝手に顔が熱くなってしまう。
いたって冷静な副社長に見られていると思うと余計に焦って、ますます身体が熱くなった。
「最初に言っておくが、俺は部下に手を出すような男じゃないから安心しろ。恩人の娘ならなおさらだ」
「そ、そんな心配してたわけじゃ」
「では何に悩んでいる? もしかして、恋人がいるのか? そうであれば住み込みは難しいか」
「いや、いないですけど……」
「だろうな、もしいるならすぐに断っているはずだ。ちなみに俺も今はいないから、なんの問題もない。まあ、どうしても住み込みが嫌というなら、通ってもらっても構わないが」