冷徹副社長と甘やかし同棲生活
「副社長、空き巣は犯罪なんですよ! 放っておいてはいけません」
「空き巣?」
「こんなに部屋を荒らした犯人を捕まえないと! 早く警察に電話してください」
「…………その必要はない」
「どうしてですか? いくらお金に余裕があるからって――」
「――そうじゃない。これは空き巣ではないからだ」
「えっ?」
バツが悪そうに、私から目を逸らす副社長。なぜか、それ以上何も言わない副社長。
さっきまでと明らかに様子が違うのを見て、私はようやく、もう一つの可能性に気がついた。