冷徹副社長と甘やかし同棲生活

リビングは予想通り、立食パーティーができるんじゃないかってくらいに広かった。
 黒を基調としたインテリアはセンスよく置かれ、天井は高く、窓も大きくて開放感がある。

 せっかくオシャレで素敵な部屋だというのに、あまりの汚さにまったく感動できない。


 何より驚くのは、副社長がこの部屋の状況を全く気にしていないことだ。
 もしかしたら、彼にとってはこれが日常なのかもしれない。

 でも、とてもじゃないけど、私はこんな部屋で落ち着いてコーヒーを飲むなんてできない。


「……まずは掃除をさせてください」

「掃除なんて話のあとでもいいだろう」


「よくありません! こんな部屋じゃ話に集中できません!」

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