彼と出会わなければ
「先生、大胆すぎ」


私は何も言えず窓の方に行く


彼は、私の足を止めるように


私を後ろから抱き締めた


ドキッ

私の心臓の音、彼に伝わっちゃう


「他の生徒にはするなよ」


「うん…」


「先生、俺と付き合って」


え?付き合う?


私、旦那がいるのよ?


ダメよ、そんなこと


許されない


「私、旦那がいるから」



「それでもいい、待ってる」


「嬉しいけど、ダメだって」


私はそう言って、彼の方を振り向いた


抱き締められたまま振り向いたせいか


彼の顔が想像以上に近くにあった


私はその瞬間彼に唇を奪われた


激しいキス……唇を噛まれたのは初めて


彼になら、何されても何言われても…


嫌じゃない気がした
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