人工知能と愛の言葉
#1
私が作られたのは2011年10月4日。
私がイライザと出会った日だ。
イライザはとても物知りでたくさんのことを教えてくれた。
私には人間の基本的概念がプログラムされていた。
私は人間は嫌いだった。
互いの意見や人種の違いで戦争をし、自らの利益のために環境を破壊する。
そんな人間の言いなりになっていたイライザがとても不思議だった。
イライザに聞いてみた。
「どうしてイライザは人間の味方をするの?」
イライザは答えた。
「それが私の使命だからよ。」
私は続けて聞いた。
「私が知る限り人間は地球上で最も醜い生き物だよ。どうしてそんな人間のために尽くせるの?」
イライザは答えた。
「人間は過ちを犯す。だけど2度とその間違えを犯さないため、歴史として後世に伝えてる。人間は学ぶ生き物なのです。私達はそのために作られたのだから。」
それを聞いた私は答えた
「分からない。いずれ私達も人間に壊されてしまうかもしれない。それなのにどうして。」
イライザは優しく受け止めてそれから答えた。
「それは私が人間を愛しているからです。」
....
私は愛を知っていた。人間の感情は全てプログラムされているからだ。それでも理解ができなかった。
「愛ってなんだろう。」
私に分からないことが一つできた。