PROGRESS Ⅱ
「雪村さん。少しいいかしら?」
「え?う、うん。」
確かこの子は、有名な財閥のお嬢様の工藤さん。
優のファンだっけ?
と、なるとまた優に近づくなってところか。
めんどくさいな。
うん。
言い返しちゃおう!
「こっちよ。」
「・・・。」
屋上か。
「なに?私あなたに何かした?」
「優斗様とはどんな関係なんですか?」
「優?幼馴染だけど。」
この後は、だいたい「優斗様にちょっかい出さないで!」
とかかな。
「優斗様にあなたは不釣り合いです。」
「私が?」
「私の方が守ることもできますし、幸せにもできます。」
幸せにねぇ。
しかも、守る?
「あなたは優斗様の隣に立ってはいけないんです。」
「あなたは価値のない人間なのですから。」
「まあ、あなたのような幼馴染を持っていては、」
「優斗様も価値が下がりますね。」
価値が下がる?
「叶夢さんは何考えているかわからない変な方ですし、」
「有理さんはずる休みの常連でしょう?」
私の親友を侮辱するかこの女。←誰?(笑)
「たいそうなこと言ってくれますね。私が優の隣にいてはだめ?」
「私が守れない?」
バン!!!!!
あは、パイプ素手でへこましちゃった。
「ふざけろよ。お前の方が守れないっての。」
「お前は人の価値を決める権利があんのか?
お前には人の事情を理解する脳はないのか?」
「ゆ、雪村さん。」
「答えろよ。早く。」
「雪村涼夏さん・・・・。」
「私の質問に答えろ。工藤。」