PROGRESS Ⅱ


「雪村さん。少しいいかしら?」

「え?う、うん。」


確かこの子は、有名な財閥のお嬢様の工藤さん。

優のファンだっけ?

と、なるとまた優に近づくなってところか。

めんどくさいな。

うん。

言い返しちゃおう!


「こっちよ。」

「・・・。」



屋上か。

「なに?私あなたに何かした?」

「優斗様とはどんな関係なんですか?」

「優?幼馴染だけど。」


この後は、だいたい「優斗様にちょっかい出さないで!」

とかかな。


「優斗様にあなたは不釣り合いです。」

「私が?」

「私の方が守ることもできますし、幸せにもできます。」

幸せにねぇ。

しかも、守る?


「あなたは優斗様の隣に立ってはいけないんです。」

「あなたは価値のない人間なのですから。」

「まあ、あなたのような幼馴染を持っていては、」

「優斗様も価値が下がりますね。」


価値が下がる?


「叶夢さんは何考えているかわからない変な方ですし、」

「有理さんはずる休みの常連でしょう?」


私の親友を侮辱するかこの女。←誰?(笑)


「たいそうなこと言ってくれますね。私が優の隣にいてはだめ?」

「私が守れない?」


バン!!!!!

あは、パイプ素手でへこましちゃった。


「ふざけろよ。お前の方が守れないっての。」

「お前は人の価値を決める権利があんのか?
お前には人の事情を理解する脳はないのか?」


「ゆ、雪村さん。」

「答えろよ。早く。」

「雪村涼夏さん・・・・。」

「私の質問に答えろ。工藤。」

< 19 / 42 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop