PROGRESS Ⅱ
「私は、ただ優斗様のことを思って・・・。」
「まだいうつもり?」
「雪村さん。」
「私の名前を言えとは言っていない。」
抑えろ、抑えろ。
口だけで何とかしろ。私。
「あの2人は頭がおかしいんじゃないかって言ってるのよ!」
「私の人気を奪ってって。妬ましいのよ!」
「私の方が優斗様にふさわしい。私の方があの2人よりよっぽど」
黙れ黙れ黙れ。
お前にあの2人のなにが分かる。
あの2人が抱えているものの何が!
あ、やばい。
無意識に手が出ちゃう。
止まれ止まれ止まれ止まれ。
ガシッ!
「涼夏、もういいだろ。」
「優。なんでここに。」
「ご、ごめんなさい。すみませんでした。」
「あ、工藤さん。私、まだ殴ってないよね!」
「(コクッ)」
良かったぁ~。