欲望の飴と飴売り少女
「あれ?立てない?」
あたしは立てなかった。どうしてか分からない。

「なんで立てないと思う?私がこの飴を使って願いを叶えたからだよ」

岡田さんがあたしの目の前に見せてきた飴はあたしも知っているあの飴だ。

あたしは飴女がいた方を見た。飴女は日傘をさし笑う。

「春香ちゃん〜ごめんね。私困っている女の子なら誰でも助けちゃうの」

無邪気な子供のように話す。私はまた岡田さんを見た。
「私は勉強会の帰りあの子に会った。そして飴を貰った。まさかあんたもこの飴を知っていたとはね」
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