欲望の飴と飴売り少女

川野は私に舌打ちをし山下のところにかけて行った。

「それにしても本当にやるよね〜！春香ちゃんに匿名でメールを送りつけたりクラスで1人させるとか怖いなー」

女の子は絶対思ってないようなことを棒読みで春香の方をちらりと見る。


「ありがとう。助けてくれて」
私は女の子に感謝してなかったので一応伝える。

「え？助けるって」
女の子は自分のしたことを理解していないように顎のしたに手を添え首を傾げる。

「さっき川野から…」

そこまで言うと女の子はそう言うことかと頷いた。

「あーあれはね、助けた訳じゃないよ」

「どう言うこと？」
今度は私が女の子の言っている意味が分からなくなった。