欲望の飴と飴売り少女
「えっと、これで全員だよな」

川野くんが周りを見渡し人数を確認する。


「うん!全員いるよ」
それに対し山下が答えを返す。10人くらいいるのかな。誰がいるか周りを見てると、地味めが…じゃなくて岡田さんがいる。

岡田さんの隣以外開いていないので仕方なく隣座る。

「岡田さん、隣に座るね」
もう座ったが一応岡田さんに確認する。

「木原さん、お化粧しているの?服もとっても可愛いね!」


気持ち悪っ…この地味めがねが。あたしはあんたに気付かれたくてやった訳ではないのに。


「そんなことないよ岡田さんの服も可愛いよ。」

あたしは社交辞令の様な返しをする。可愛いとは思ってないむしろダサいとおもうがとりあえず褒めておくのがいい。

あたしは、テストの日に提出するワークを解き始めた。

今までは、慌てて解いていたのにこんなに簡単にすぐ解ける。岡田さんは、難しそうな問題集を解いている。

「木原さん、まだワーク解いているの?」

地味めがねのくせに話しかけないで欲しい。岡田さんと話したくて来たつもりはないのだから。

「それが、どうしたの?」

「最近、木原さんって頭良いみたいなことを聞いたから、どんな勉強しているのか知りたくて…」
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