欲望の飴と飴売り少女
「おい、木原! 調子にのるなよ」

生徒指導の先生はあたしを怒鳴りつける。担任は焦った顔をしている。

「はい、はい」
適当に返事した。

めんどくさ…と思い両手をポケットに入れた。クシャ…と飴が入っているような紙の触り心地だ。

あたしは生徒指導の先生の顔を一発殴った。


「え⁉︎」

生徒指導の先生は驚く。あたしは力が強いわけではないが殴られるとは思わなかったと思う。

担任はどうしたらいいか分かんなくて困っているようにあたしと生徒指導の先生を交互に見ている。

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