欲望の飴と飴売り少女
リビングのソファーに腰掛けた。すごいふかふかで高そうだ。
カチャカチャと音をたて持ってきたのは、ティーカップだ。
春香の前に差し出す。中にはいい匂いのする紅茶だ。
「どうぞぉ」
ニコッと笑いティーカップをテーブルの上に置いた。
「ありがとう」
一応お礼は言った。
「ねぇ、今日割と暑いのにそんな分厚そうな服で暑くないの?」
この部屋は涼しいがこの子は汗ひとつかいていない。あたしは疑問に思っていることを口にする。