Elevator Girl

2月14日

         ***

隣に違和感を感じて、ゆっくりと目を開く。


…え、久保?

なんでっ!?



一気に目が冴えて、飛び起きた。

見渡すと、知らない、何だかとても豪華な部屋。



「……おはよ」

「あ、えと。お、おはよう」


久保はゆっくり起き上がって、挙動不審な私を怪訝な目で見る。


「…おい。まさか、覚えてないとか言うなよ」



こ、こわっ!


「お、覚えてるけど!……でも、ここどこ」


「ここは51Fのホテル。お前は、エレベーターの途中で寝落ちした」


そういえば、…エレベーターに乗ったとこで記憶が途切れている。

その前も、消したいぐらい恥ずかしい記憶だけど…!


「ご、ごめん」


「あー、重かったな。全然起きないし、せっかくの部屋も台無し」


言われて初めて気付く。




51Fってたしか……

スイートルームしかない!!                                                                                                              
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