Elevator Girl
「からかってます?」

「久しぶりに、そんな顔を見たな。一年前を思い出すよ」

「…いつも、久堂さんの無茶振りが、過ぎるんです」


疑問と不満が、そのまま顔にでているんだろう。


初めての会話が、

今日のおすすめって何?

だったのだから、しようがないと思う。



「変な男だよな、君にしてみれば」

「…お昼ご飯に、うるさすぎるところは」


「他にも理由はあるけど、…要するに、君と話がしたかったんだ」



驚いて、息をのんだ。

誘われた時に、何も考えないほど、子供ではないけれど。

こんなに真っ直ぐに言われたのは、初めてだった。




「覚えてないか、最初に会った時のこと」

「エレベーターで、話を…」

「その前にも一度、会っている」


え、…いつ、


「エレベーターガールへの熱意を語っていたな。
その時に興味がわいたんだ、

どんな子かなって、最初はそんな程度だった」                                                                                                 
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