青春、ぜんぶ。
***
「俺は、元気だけが取り柄っすから!こいつも、元気っすよ!」
そう言いながら、わたしの肩に腕を回してきて、同時に頭をくしゃくしゃされる。
それが気持ちよくて、やさ優しさに嬉しくなって、自然と笑顔になった。
「まぁ!そうなの?」
「……はいっ!!」
「……じゃあ………。ちょっと
手伝ってもらおうかしら?」
「…え?」
この、麻季さんの一言がわたしを救ってくれたんだ。
麻季さんは、知ってるかな?
この些細なきっかけが、のちの喜劇に発展する、、、なんて。
***
「こっちこっち!」
そう言って、店の奥に連れられたわたしたち。
そこはまるで