いつまでも弟だと思うなよ。



「全然いいわよ〜!千景くんママには私から連絡しておくわ」

「ありがとうございます」



…結局、今晩はチカと一緒に晩御飯を食べることになってしまって。





「もう少しかかるから可奈子の部屋ででも待っててね」

「えっ!?」



そして何故か、チカが私の部屋に来ることになってしまった。





チカが私の部屋に来るなんてことは数年ぶり。


チカが反抗期になってしまってからは、私がチカの部屋に突撃するだけだったから。






「ど、うぞ…」

「お邪魔しまーす」



抑揚も何もない声でチカはそう言うと、慣れたようにベッドを背もたれに床に座った。




数年ぶりであっても、特に模様替えされてないこの部屋ではチカの定位置はそこと決まっている。





「なんか、久しぶりなのに部屋に馴染んでるよね、チカ」

「そりゃどーも」



私もチカの横に腰掛けた。




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