いつまでも弟だと思うなよ。
***
「………ん」
目を覚ますと、そこには見慣れた天井。
「あ、目覚めた?」
「チカ…?」
そしてそのタイミングで、部屋にチカが入って来た。
「ここ…」
「可奈の部屋。俺が迎えに行った時教室で倒れたの、覚えてる?」
「…なんとなく」
記憶の片隅に辛うじて残っている程度だけど。
「8度6分だってさ。無理するからだこうなんだぞ。このアホ可奈」
「そんなアホアホ言わないでよ」
だってこんなに上がるとは思わなかったんだもん。
ゆっくり起き上がると、自分が部屋着になっていることに気がついた。