いつまでも弟だと思うなよ。
「ねぇ、チカ?」
「ん?」
「私の着替え、誰がしてくれたの?」
恐る恐る聞けば、チカは平気な顔をして「俺だけど?」なんて言う。
「は…っ!?」
「だっておばさんいないし、俺しかいないだろ」
確かにお母さんは夕方までパートでいない。
だ、だとしてもだよ…!?
「み、見た…?」
「うん、まぁ」
悪びれることもなく、チカはそう言った。
「な、な、な…っ」
今顔が赤いのは、熱のせいなんかじゃない。
ち、チカに身体見られるなんて…!!
ワナワナと震える私に、チカはクスリと可笑しそうに笑った。