いつまでも弟だと思うなよ。



ある意味、泣かせるくらい暴言を吐いてしまったからもう取り繕う必要がなくて楽だったり。



けど、実行委員でまで一緒に居たくないというのがやはり本音だった。






「はい、では!これより、第30回星稜高校文化祭の打ち合わせをしたいと思います!」



会議の時間になり、俺は仕方なく金城の隣の席に腰を下ろす。





全学年の委員の視線の先。



黒板の前に立っているのは、可奈と、……真田というあの男。





そして、黒板の横に置かれた机で何やら書いているのは恐らく3年の書記だろう。






つまり、あの3人が去年の実行委員の三役だったわけだ。






「今日は3年から1,2年生に去年の文化祭の内容を引き継ぎ説明して、あとは新しい今年の三役に進行してもらいます。えー、まずは─────…」





去年委員長であったアイツが黙々と説明を始める。



その横でたまにフォローするように可奈も話していた。



< 165 / 214 >

この作品をシェア

pagetop