いつまでも弟だと思うなよ。
「少しは追いつけてるかな」
「何言ってんの!とっくに私より身長大きいくせに!」
「…ぷっ、あははは…!」
「え、何?なんで笑うの?」
何だか俺の言葉の意味を勘違いしてる可奈が可笑しかった。
「あ、ほら、もうこんな時間。おばさん待ってんじゃない?」
「あ、やば!」
時計を見れば、もう時刻は晩御飯時。
「じゃーね、チカ!また明日っ」
「あぁ」
可奈は、慌ただしく帰って行った。
「…ふぅ、」
ドサっと、もう一度ソファに深く腰掛ける。
全く、何しに来たんだか。
けど、顔を見れて嬉しいと思ってる俺も俺だ。
「重症かよ…」
可奈。俺、自分が思っている以上にお前に惚れてるみたい。
時間をかけてでも、必ず俺のことを見てもらえるようにするからな。