いつまでも弟だと思うなよ。
さて、と。
場所移動だ。
荷物を持って、隣の3組へと足を運ぶ。
まだガヤガヤしてる教室内で、私は目的の人物を発見した。
「真田くーん!」
大きな声で叫んだからか、一瞬、クラスの人がこっちを見る。
それが少しだけ恥ずかしく思うけど、私の声に気付いて、呼んだ本人がこっちに来てくれたからよしとしよう。
「悪りぃ。待たせたな」
「ううん。うちのクラスが早く終わっただけだから気にしないで」
申し訳なさそうに言う彼に、私はそう返す。
「よし。じゃあ行くか」
「うん」
私と同じく荷物を持った真田くんは、そのまま目的の場所へと歩き出した。