いつまでも弟だと思うなよ。
そしてそのままスマホを弄りだす。
え…、何これ。
チカに謝りたくて、全部正直に話したくてここに来たのに。
全て話し終わっても、チカの素っ気なさは全く変わっていない。
「話、もう終わったんでしょ?早く帰れば?」
「へっ?や、えと……」
と言うかむしろ、冷たくなってる気がする。
前の反抗期の時と比べると、明らかにトゲがある。
「何?」
「や、何でもない…」
どうすることもできなくて、私は諦めて奥原家を出た。
────バタン
自宅の部屋に戻った瞬間、思わずその場に座り込む。
「私、また何かした…?」
そして真っ先に思うのはそんな不安で。
「もうわかんないよ〜…」
傷付けたと思ったから謝りにいったはずだったのに、結局チカの態度は何1つ変わることはなかった。