いつまでも弟だと思うなよ。
あと1時間はかかる予定だったそれは、私の気合いのおかげか早く完成した。
「あとはこれを2年生に引き継げば私達の役目は終了だね!」
「だな。明日にでも俺が渡しておくよ」
「ううん、私も最後までやるよ」
一緒にやってきたんだもん。
私だって最後までやり遂げたい。
「あ、そう?じゃあ明日の昼休みにでも行くか」
「うん!」
資料と筆記用具を片付け、3日間の作業は終了となった。
「途中まで送ってくよ」
「え、いいよいいよっ!1人で帰れるし!」
玄関を出ると、真田くんはそんなことを言い出した。
確か真田くんは自転車通学だ。
徒歩でも通える私とは違う。
「真田くん家遠いでしょ?だから気遣わないで ────わっ…!」
「危ない!」