いつまでも弟だと思うなよ。
***
そして次の日。
昨日と同じように奥原家に顔を出してから登校してきたんだけど…。
「可奈子!どういうこと!?」
「へ?」
教室に着いて早々、美沙が私に突進してきた。
珍しい。いつもは私が突進する側なのに。
…って、そうじゃなくて。
「ごめん、話の意図が分からないんだけど」
美沙が何を聞いてるのか全く見当もつかない私は、首を傾げた。
「朝から噂になってるのよ。昨日可奈子と真田くんが抱き合ってたって!」
……抱き合ってた?
私と、真田くんが?
「はぁ!?」
「反応遅」
「や、え?ちょっと待って何それ!」
まさかの事態にプチパニックを起こす私。