葛城社長と運命の恋を始めます
はなたちが行きつけの居酒屋を見つけ、しばらく車の中で待っていると、はなは少し寄っているのか、男性の肩を借りてふらつきながら店を出てきた。


急いで車から下りてはなに近づくと。


はなは驚いて、俺を無視して走り出す。


そんなにふらついて走れるはずもなく、その場に転びそうになり、急いで抱き抱えた。


どうして逃げる?


「はな、大丈夫か。」


「嫌い。朝陽さんなんか大嫌い。」


はなが俺の胸を叩いて泣き出した。


ごめんよ。


はなに苦しい思いをさせて。


泣きじゃくるはなを抱き上げた。


そこへはなに肩を貸していた男性が俺に近づいて来るのが分かったが。


何を言いたいのか直ぐに分かったから。


「はなは俺が守るから、君の心配はいらない。」


「はなは本当にあたなといて、幸せなんですか。はなはずっと泣いて苦しんでました。」


ごめん、はな。


もう一人にはしないし、泣かせたりしないから。


「ありがとう。君の気持ちだけは頂いて置くよ。でも、はなは俺のだから。」


たとえ、この先はなが俺といることを嫌がっても離すつもりはない。


5年前、俺ははなに運命を感じた。


15才のはなに一目惚れした俺は、はなが20才になるまで気持ちを伝える事を我慢したのだから。


もう、我慢はしない。


はなに愛してると何度でも言うよ。


たとえ、はなが嫌がっても。










< 105 / 133 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop