葛城社長と運命の恋を始めます
セレモニーを兼ねた結婚式が3週間後に迫って来ていると言うのに、うちの両親と朝陽さんの両親も全く焦った様子はない。


sweetガーデン花ホテルのオープンセレモニーだから、そこは簡単に済ませれば良いと言う考えみたいで、私は納得いかなかった。


本当の結婚式はかなり派手にすると言うが、私はこの結婚式で充分だし、もう一度したいとは思えないから、ここでそれをはっきりさせたいと思う。


「ホテルのオープンセレモニーの結婚式でいいです。何度もしたくないです。」


みんなが驚いた顔で私を見た。


私、何が間違った事いった?


「はなはそれで良いのか。」


はい。


「私の為に建ててくれたホテルで結婚式を挙げたい。模擬結婚式でなくて、本当の結婚式にしたいと思います。オープンセレモニーに来てくれたお客様の前で、結婚式を挙げられるだなんて、幸せ過ぎます。」


心からそう思えた。



だから、みんなにも分かってほしい。


「分かった。はながそれで良いなら、3週間後に結婚式を挙げる。」



うちの両親は落ち着かない様子で、3週間しかないなんて。


はなの仕度が間に合わないと言うけど。


何も要らないし。


花嫁衣装はレンタルで充分。


この前着た打ち掛けは、朝陽さんのお母様からプレゼントされた。


あんな高価な物を頂けないと言うと、葛城家に嫁ぐ嫁がレンタルはあり得ないとビシット言われてしまう。



それはそうですね。


お言葉に甘えて、頂く事にします。


お色直しのドレスはお祖母さんが着たものを作り直して着ることにした。


ブーケは母さんが作ってくれるし、当日のお花はもちろん宮園フラワーで飾られる。


みんなに祝福されて、結婚式が出来る事は本当に嬉しいけど、まだ、私の心の準備が出来ていない。


気持ちは結婚へ進んでると言うのに、これじゃ駄目だ。


朝陽さんと運命の出会いをして、初めての恋愛の相手と結婚出来る事は本当に幸せだと思うのに。















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