葛城社長と運命の恋を始めます
朝陽さんがお仕事へ行くのを見送り、明日から北海道へ行く準備をする前に、お祖父様とお婆様のいる別棟へ向かった。


お婆様は庭のお花に水をくれていて、私には全く気づかない。


「お婆様、おはようございます。」


こちらを振り向くとにこりと笑った。


「あらあら、昨日は疲れたのに大丈夫。あなた、はなさんが来たわよ。」


お祖父様が部屋から庭へ出て来て、私に手招きをする。


近づくと、美味しいお菓子があるから一緒に食べようと誘われた。


庭で三人でお茶をすることに。


お菓子もお茶も本当に美味しくて、毎日いらっしゃいとお誘いを受けたが、明日から北海道へ行くことを告げると。


「それは残念。」


「新婚旅行が北海道とはね。朝陽は仕事なんでしょ。はなさんはそれでいいの。」


「はい。お仕事を優先してほしいですから。」


「あらあら、まぁまぁ、旦那さん思いの素敵な奥様方だけど、たまには我儘を言う事も必要よ。」


ありがとうございます。


ペコリと頭を下げると、本当に可愛いそう言われてしまう。


可愛いと言われるのは嬉しいけど、奥様になった自覚を持たないと駄目だな。


どう見ても奥様には見えそうもない。


もう少し大人の服を着ようかな。


似合わないけど。


「春らしいワンピースを見つけたの。絶対はなさんに似合うと思って。」


白地に可愛いお花模様の可愛いワンピース。


お婆様が結婚祝いにプレゼントしてくれたのだ。


明日、北海道へ行く時に着ていこう。


ピンク色のカーデガンと春のコートまで。


嬉しいです。


本当にありがとうございます。










< 123 / 133 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop