葛城社長と運命の恋を始めます
飛行機に乗るのも修学旅行以来、でも、耳鳴りはするし、やっぱり苦手。


朝陽さんは慣れてるから平気らしいけど。


ホテルに荷物を預けて、観光することにした。


好きな所へ連れていってくれるらしいけど、行きたい所ばかりで決められない。


だから、朝陽さんにお任せした。


レンタカーを借りて、先ずは朝食を食べに朝市をやっている場所へ向かうと、駐車場にはたくさんの車が停まっていて。


店先に蟹やホタテ貝、ウニも並んでるし。


お土産に買いたいと思ってると、発送してくれるらしい。


両親と葛城家に蟹とホタテ貝とウニを送る事に決めた。


朝陽さんお勧めのお店へ行くと、お店の人が朝陽さんを見つけてバグしてるんですけど。


「朝陽が又来てくれるだなんて、嬉しいわ。」


朝陽さんは私の事を忘れてるみたいで、あ、そうだ紹介するのねと、私の肩を抱いた。


「俺の奥さんのはな、よろしく。」


その綺麗な女性が私を上から下までなめ回すように見て。


「まだ、子供じゃないの。あんた年はいくつよ。」


「20才の大学生です。」


あり得ないと何度も言われた。


「私が奥さんになりたかったのに、残念。」


「おまえ何を言ってんだよ。れっきとした人妻のおまえが。」


人妻?


「朝陽とは幼馴染で、夏世と俺が結婚出来たのは朝陽のおかげなんだよ。」


そうなんですね。


良かった。


夏世さんと朝陽さんがおかしな関係でなくて。


子供の私にはきつ過ぎます。


「朝陽も幸せなら、俺は嬉しいよ。なぁ、夏世。」


私はずっと朝陽に片思いしてたんだよね、とさらりと言ったけど、朝陽さんは全く相手にしていない。


心配で朝陽さんの腕を掴むと、耳元で囁かれた。


「大丈夫だから、夏世は最初からあいつに惚れてたんだけど、色々あって昨年結婚したんだ。」


朝陽さんを信じる事にした。


疑っても何も解決しないから。


私は朝陽さんの奥さんだから、もっ自信を持たなきゃ。


そこで頂いたお寿司が本人美味しくて、思わずたくさんの食べてしまった。










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