葛城社長と運命の恋を始めます
お腹が一杯になって眠いとはなが言うと、近くにいた葉山が子供かと睨む。


葉山ははなを何故か嫌っている。


眠いだなんてなんて可愛い奴、この腕に抱き締めて一緒に眠りたい。


いつか、必ずそんな日が来る事を願う。



「社長は本当に趣味が悪い、こんなお子様を相手にしなくても、素敵な女性がたくさんいると言うのに。」


葉山にははなの良さが分からないようだ。


はなを見てると日頃の嫌な事も忘れられるし、はなを一人の女性として見て、ドキドキするし。


これ以上はなの事を葉山には話してもしたかないので、止めた。


はなの良さは俺が分かっていれば良い。


「葉山、今日はもう帰っていいから、車は俺が運転する。」


「でも、社長にお供するのが私の仕事ですし、はなさんの事はもう言いません。」


「いいから、帰ってくれ。」


思わず大きな声を出してしまう。


はなが驚いて俺を見た。


「朝陽さん、大丈夫ですか。お疲れなんですね。」


違うよ、はな。


「私は帰った方が良いのではないですか。」


帰さないよ。


帰すわけがないだろ。


「すみません、はなさん。私が社長に失礼な事を言った為に、社長が大きな声を出しただけで、気になさらないで下さい。」


はなが俺を見た。


大丈夫だ、心配はいらないと言うと、はながにこりと笑う。


「葉山さんもお疲れなんですね。やっぱり帰って休まれた方が良いと思います。」


葉山が深く頭を下げた。


「社長、今日はこのまま帰らせて貰います。」


俺は心配するはなの頭を優しくなぜた。


大丈夫だ。


葉山を少し休ませてやるだけだから。


葉山がイライラしてるのは何故だ。


はなが原因なのか。


















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