葛城社長と運命の恋を始めます
次の日、社長は県外での仕事があり、多分俺は今まで通りはなの送迎を頼まれると思っていたのに。


県外へ出かける時、社長は車を使わない。


なのに、今回は俺の運命で県外へ向かう事になった。


はなの送迎はどうするのだろうか。


聞きたくても聞けないでいると。


「はなの送迎は木村に頼んだから、心配はいらない。葉山が行くとはなが嫌な思いをするからな。」


俺は何も言い返せなかった。


多分今日は向こうに泊まりになる予定で、かなり気不味い。


車の中でもずっと無言。


運転に集中しよう。


いきなり、社長の笑い声が聞こえた。


スマホで誰かと話してるんだなと。


「はなと2日も会えないだなんて、寂しくて死んでしまうよ。お土産はないがいい。わかった。良い子にしてろよ。」


はぁ、30男の会話とは思えない。


社長は仕事を早くして、帰りたいと言い出した。


まだ、目的地にも着いていないと言うのに。


はなに振り回され過ぎだろ。


その後も、社長の言葉に頷くだけにした。


会話をする気にもなれない。


又、はなに電話してるし。



仕事をしろよ。


朝陽らしくもない。







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