葛城社長と運命の恋を始めます
考えれば考えるほど、告白なんて出来そうもない。


だって、朝陽さんは10才も年上の大人で、葛城コーポレーションの社長で、イケメンで高学歴、私は普通の大学生。


もう、どうしよう。


ヘタレナ私は前に進む勇気を持ち合わせてない。


考えれば考えるほど、駄目だと落ち込む。


庭造りをしながら、ため息ばかりついてしまう。


「何を落ち込んでるのかな。朝陽に会いたくなった。」


首を左右に振る。


会いたいけど、会うのが怖い。


違う。


凄く会いたいのに、この気持ちの伝え方が見つからない。


「はなさん、この花壇にどんな花を植えたい。」


頭がそこに向いていなかった。


どんな花?


春はチューリップ。


私は向日葵が好き。


白い花、ランも良いかな。


色んな花を想像していると笑顔になれた。


私は幼い頃から、ずっと花に囲まれて生活して来たのだ。


花に囲まれていつも幸せだと感じていたと思う。


「ほら、さっきより生き生きした顔になったわね。」


自分では分からないけど。


「みんな同じ。好きな人の事を考えるだけで幸せだけど、不安もあるの。」


中島さんも彼氏と会えないと不安になるし、会いたいと上手く伝えられないと言う。


恋愛はかなり難しいらしい。


はなさんはこれから始まろうとしてる恋を、自分なりに進んで行けば大丈夫だと教えてくれた。


素直が一番らしい。


自分の気持ちを素直に伝える為には。


考えても答えが出そうもない。


中島さんと作業を進めた。


早く明日にならないかな。



明日になれば朝陽さんに会える。


朝陽さんに会いたいです。









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