葛城社長と運命の恋を始めます
お腹がすいたから食事をしようと言われ、私は作業着を着替えた。


朝陽さんに会うまでは、別に服は何でも良かったのに、少しでも可愛くなりたいと思うようになったことが、自分でも信じられない。


誰かの為に変わりたいだなんて。


こんな気持ちが私にもあったのだと。


朝陽さんに話したいことがたくさんあるのに、上手く伝えられない。


何が食べたいと聞かれたから、今日は焼肉を食べたい気分。


でも、高級な焼肉店でない方でお願いした。


朝陽さんは私が好きそうな焼肉店を探してくれたらしい。


朝陽さんは私が食べるのを見てるのが好きらしいけど、朝陽さんも食べて欲しいです。


一緒に食べる事を勇気を出してお願いした。


あ~ん、お願いされてしまい、固まってます。


子供かって言いたいのを我慢。


手が震えて上手く出来ない。


朝陽さんがその手を優しく握る。


「ごめん、はなにはまだ無理みたいだな。」


そんなことないです。


あ~ん、ぐらいやって見せますから。


朝陽さんの笑いが止まらず、涙目になってるし。


もう、本当に情けない。


でも、朝陽さんはそんなはなが好きだよ、必ず言う。


だから、今日は私からも伝えたい。


私も朝陽さんが好きですと。


好きだと言う一言がどうして出て来ないのか。








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