葛城社長と運命の恋を始めます
朝陽さんが耳元で嬉しいと言ってくれたけど。


私は今なんて、言ったけ。


朝陽さんが好きみたいです。



それって、何、朝陽さんが好きだと言いたかったのに。


慌て過ぎて好きみたいです、だなんて。


恥ずかしい。


恋愛について、もう少し勉強しておけば良かったと思った。


他のお客様の注目を浴びながらお店を出ると、朝陽さんにもう一度言ってほしいとお願いされて。


店先では恥ずかしいから場所を変えて貰う為に、sweetガーデン花ホテルに車で移動。


まだ、オープン前のホテルにライトをつけて貰う。


朝陽さんを誘導して、私が造った花壇の前に立ち、朝陽さんを見上げて、人生初の大告白をすること決めた。


大きく息を吸い込んで。


「朝陽さんといると気持ちが暖かくなり、朝陽さんが私を好きだと言ってくれると、幸せを感じるんです。だから、私も朝陽さんが大好きになりました。」


自分で何を言いたいのか分からず、全くまとまらない告白になってしまった。


力の限り頑張ったつもり。


朝陽さんがありがとうと言って、強く抱き締めてくれた。


「どんな告白よりも、はなの気持ちがたくさん伝わって、これからも、ずっとはなと一緒にいたいと強く思った。」


朝陽さんに幸せにしてもらうんじゃなくて、私も朝陽さんを幸せにしたい。


二人で幸せになりたいと心から思った。


朝陽さんの腕の中で幸せを感じ目を閉じると、優しくキスをされる。


このまま倒れてしまいそう。


「はな気分が悪いのか?」


違います。


朝陽さんが素敵過ぎて目眩を起こしただけです、なんて、言ってあげない。


恋愛初心者の私にはハードルが高すぎて、着いていけるのか心配だけど、この腕の中の幸せを逃がしたくないと思った。












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