葛城社長と運命の恋を始めます

この先は何処へ進むのか

お礼はもう言ったからいいかなと思っていた。


ずっと見つめられたままは、かなり気不味い。


「ご両親はいつ戻られますか。」


結婚式場に花を飾って、昼前には戻ると言っていたけど。


「多分、昼前には戻ると思いますが、夕方又結婚式場に片付けに行くので。」


しばらく無言。


「では、ご両親がお戻りになる頃にお迎えに上がります。」


お迎えって、誰を。


もしかして、私。


どうして、なんで、お礼はさっき言いましたよね。


まだ何かあるのですか。


「そんな顔なさらないで下さい。社長がはなさんと食事をしたいと申していますので。」


いえいえ、めっそうもございません。


社長と食事だなんて、すみませんが即お断りします。


頭をペコペコ下げると。


「はなさんは社長に助けられた訳ですから、お礼に社長と食事をしていただけませんか。」


それは話が別のような気もするけど。


断る勇気を持ち合わせていない。


社長がにこりと微笑んで。


「良いお返事を頂けると信じております。」


その笑顔の下に良からぬ事を考えてないか。


心配だよ。


とりあえず父さんたちが帰ってきたら、相談をしよう。


両親の了解を得てから返事をすることを伝えた。


では又後程お迎えに上がりますと言って、二人は帰っていったけど、身体中の力が抜けてその場に座り込む。


行きたくないよう。


高級レストランなんて行ったことないし。











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