葛城社長と運命の恋を始めます
早めに起きて、母さんに振り袖を着せられた。


何で振り袖。


この先結婚したら着れないらしい。


仕方ないけど、苦しいよ。


父さんは孫にも衣装だと笑ってるし。


日曜日の今日なら、朝陽さんのご両親も家にいるらしいから、即今日挨拶に行く事が決まった。


朝陽さんのご両親がどんな反応するか、心配だけどここまで来たら覚悟をするしかない。


朝陽さんが迎えに来て、私の振り袖姿をしばらく眺めていた。


どうしたの。


「可愛過ぎて、はなをこのままどこかへ連れ去りたいよ。」


それは困ります。


「振り袖を脱がすのが楽しみだ。」


その言葉は聞かなかった事にします。


はぁ、だから、恋愛初心者にはその言葉をどう理解していいのか、分かりません。


先ずはそこから初めないといけないのか。


「はな、現実に戻っておいで。」


「はい。」


ごめんなさい。


「どんなはなも可愛いから、許せる。」


エヘヘ。


嬉しいな。


車の中で、緊張のあまり無言になる。


「はな、着いたよ。」


もう着いたの。


あれ、もしかして、私は寝てたの。


やだ、恥ずかし過ぎます。


あんなに緊張してたのに。


あり得ない。











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