葛城社長と運命の恋を始めます
お祖父様とお婆様の部屋は別棟にあるらしい。


広いお庭が続いて池もあった。


池の鯉に餌をあげている人を発見。


もしかして、朝陽さんのお祖父様なのかな。


こんにちは、そう言おうとすると。


「おまえは誰だ。この屋敷に不審者かわいるとは。」


ワァー。


どうしよう、不審者扱いされたし。


両手を広げてオオバーに手を左右に振った。


「違います。不審者ではありません。宮園はなと言います。」


「宮園はな?」


こんな小娘は知らんと、言って背中を向ける。


だから、叫んだ。


「私は朝陽さんの結婚相手の宮園はなと言います。どうしてもお祖父様とお婆様にお会いしたくて参りました。」


お祖父様が振り返って睨む。


「朝陽にはもっと相応しい女性を可那子が捜しとるわ。おまえみたいな小娘は朝陽には似合わん。さっさと帰れ!」


こんな事に負けたりしない。


身体の震えが止まらないけど、何のためにここに来たのか分からないから。


お願いしますと何度も頭を下げた。


そこに品のある年配の女性が私に近づいてくる。


多分、朝陽さんのお婆様だと思う。


「あなた、そんなに大きな声を出さなくても、話ぐらいは聞きましょう。」


ありがとうございますと頭を下げた。


部屋に入るように案内されるが、足が震えて上手く歩けない。


もう、はな、しっかりしなさいよ!


自分にカツを入れた。


負けない。











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