葛城社長と運命の恋を始めます
え、何で朝陽さんがいるの。


「はな、立ちなさい。帰るよ。」


いえ、いえ、帰りません。


何のためにここまで来たのか、絶対に帰らない。


ジタバタ暴れる私を抱き上げた。


「嫌です。まだ、お祖父様とお婆様と話していません。」


「話すことなど何もない。この二人が俺たちの結婚を認めなくても、俺ははなと結婚する。」


朝陽さんの気持ちはすごく嬉しい。


嬉しいけど。


私はお祖父様とお婆様にも結婚を認めて貰いたい。


このままじゃ駄目。


思いきり暴れて、朝陽さんの腕から逃げた。


「お願いします。私と朝陽さんの結婚を認めて下さい。認めて貰えないなら、私は朝陽さんと結婚しません。」


私は覚悟を決めて、今日ここに来たのだ。


お祖父様とお婆様に反対されたまま、この結婚はあり得ない。


みんなが無言になった。


朝陽さんは怒っちゃったかな。


顔が見れない。


その時、お祖父様が豪快に笑いだした。


へ、何で今ここで笑いますか。


笑う所ではないと思います。









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