淡恋さくら

 ギャップ。意外性。そんな単語で語りつくせない。恋は理屈じゃないとはきっとこのことだ。

 どんどん惹かれていく。目の前のトキヤに。

 あっという間に5つの桜餅を平らげてしまった細い指先。繊細そうなまつ毛。彩られた感情のせいで何もかもに目を奪われる。

「放課後、付き合えよ。甘い物食べるの」

「仕方ないな。少しだけだよ」

 甘い物は、好きでも嫌いでもなく普通。だけど、好きになっていきそうな予感がした。



 自分がトキヤと仲直りしたかったのもあるだろうけどそれだけでなく、西君はトキヤと私の背中を押すために私を訪ねてきたんだ。

 本当のことを知るのはもう少し先の話ーー。










《完》
< 9 / 9 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

秘め恋

総文字数/122,239

恋愛(純愛)186ページ

表紙を見る
イノセントダーティー

総文字数/9,332

恋愛(その他)16ページ

表紙を見る
誤り婚−こんなはずじゃなかった!−

総文字数/45,816

ファンタジー83ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop