俺の生きる意味を探して
嫌でも俺に視線が集まる。
とにかく近藤さんが言ったことだ。
土方さんを納得させなければいけないな。
どうせなら、俺も池田屋に行きたいし。
「…俺も不安はありますが、精一杯力をだします。」
…月並みの言葉だ。
誰にでも言える。
副長さんもまだ納得していないようだ。
だから、俺は続けて言った。
「足手まといだと一度でも感じたら、即座に見捨ててください。敵を誘き出す駒として使っていただいてもかまいません。」
息を飲む音が聞こえた。
「なぜ、驚くのですか。このような組織では“当たり前”のことでしょ?」
そう、“当たり前”のことだ。
見捨てられようが駒として使われようがどうでもいい。
役立たずにしがみつかられるほうがよっぽど面倒なはずだ。
「…な、何を言っているんだい?仲間を見捨てるだと…駒として使えだと…?君は私たちの仲間なんだぞ…。」
局長さんには衝撃的だったみたいだな。
副長さんは目を見開いてるが、俺の真意を探ろうと見つめてくる。
「言葉の通りですよ。」
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