俺の生きる意味を探して
また、隊士たちがざわつく。
俺は、木刀を両手に持ち替え、構える。
空気がピンと張り積める。
そして、一気に温度を下げた俺は勝負をつける。
俺の木刀は、沖田の頭へ止まり。
「一本!勝者 桑原!」
俺の勝ちを表した。
「ありがとうございました。」
一応礼儀だから言っておこう。
「くそっ」
ボソリと聞こえた声は、己の負けを表す。
「認めて貰えましたよね?」
「悔しいけど、認めてあげるよ。」
上から目線なのは気になるが、今日の所は許すか。
「それと、外野。ザワザワザワザワ五月蝿いよ。気が散る。」
また、一気に温度が下がる。
少し寒いかな。
ふー、やっと終わった。
あんま、手応え無かったな。
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